それからの母と娘のものがたり

長く続いた母と娘のものがたりに、孫が誕生しました。 新たなものがたりの始まりを書いています。

女の一生は本当にわからない

ダウン症の末妹と病弱な姉の世話で、大変だった母にとって、
私とすぐ下の妹の健康が何より嬉しかったことでしょう。

健康優良児の私は、本好きな子どもでした。

いつもありがとうございます。
にほんブログ村 シニア日記ブログ 60歳代へ
にほんブログ村


中学校時代に読み漁った本のなかに、モーパッサンの「女の一生」があった。

何不自由なく育った、愛らしい女主人公ジャンヌの一生を描いたものだが、
放蕩に染まった息子のため、冷淡な夫のために自分を犠牲にして仕えるジャンヌ。

ばら色に満ちていた子ども時代は時のかなたに去り、
今は、誰も彼女のことを振り返ってくれない。

なぜ、私の人生はこんなになってしまったのだろうと、嘆き悲しむ彼女に、
モーパッサンは決して情けをかけない。



疲れ果て過去を述懐するジャンヌに昔の面影はもうない。

それまで私は、本というものは、
病めるとき、健やかなるとき、昼夜違わず、友でいてくれると思っていた。
読み終えたあとに、胸に希望の星が灯り、心に未来への希望を抱かせてくれるのが本だと思っていた。

hukusya.jpg



それが、この「女の一生」を読んで、根底から覆されてしまった。
これが、人生というものの現実なんだ。
自我を持たない女の一生は、惨めで不幸になるだけだという切ない気持ちだけが残った。

私は、結婚なんて絶対にしないと決心した。
そして、一生を自立していける職に就きたいと願った。

この本は、虚しさや切なさしか残らない本だったが、
「女も自立しよ!」という教訓を、私に与えてくれた。



それから、数十年を経て私は、願ったものとは少し違うが、
仕事を持ち、それを今も在宅で続けられている。


結婚はしたが、夫は放蕩もせずに、真面目に勤務し家族を守ってくれた。

娘は病弱ではあるが、同じく一生続けられる仕事に就き、子どもまで産んだ。

そう考えると、平凡な人生かもしれないけど、私は幸せだと言える。

慣れないホテルで眠れないまま、私は幸せな人生を歩んできたと考えました。

夫のことは神様にお任せいたします。
私がジタバタと悩んでも、なるようにしかならない。

二度の癌の再発を乗り越えてきた、夫の強運を信じようと思います。





今日も最後までお読みいただき、応援もありがとう!、
おかげさまで、更新の励みになっています。

にほんブログ村 シニア日記ブログへ
にほんブログ村
───────────────────────────────────────
コメントは記事の横にある、メールフォームからお願いします。
別運営ブログ→ブログを公開しています、


スポンサーサイト



右サイドメニュー

左サイドメニュー

プロフィール

窓

Author:窓
念願の孫が誕生し、おじいちゃんおばあちゃんになりました。
娘の手助けと育児を手伝っていますが、てんやわんやの日々。
孫に癒されながら、あたふた記を綴ってます。

最新記事

コメント(メッセージ)フォーム

メッセージフォームをご利用の際に  お名前・メールアドレス等の個人情報を入力していただきますが。 それらは メッセージに対する返信の目的で 利用させていただくものであり それ以外の目的では利用いたしません。 ご了承くださいませ。

名前:
メール:
件名:
本文: