72時間の、人生

  06, 2018 07:00
人はみな、どんな事情を抱え、どこへ行くのか。
ドキュメント72時間は、想像をはるかに超える多様で生き生きとした、人々の「今が」が見えてくるような番組だった。

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人々が行き交う街角、そこに足をとめ、通りすがりの人に目を向けてみる。
同じ空の下、同じ時代に、たまたま行き合わせた私たち。
 
 
ひとつの場所に72時間カメラを向けて、その場所に立ち寄ったさまざまな人の姿を写す番組。

新宿にある24時間、郵便を受け付けてくれる郵便局を紹介していた。
郵便局の片隅に作業スペースがあって、これから郵便を出す人が荷造りをしたりメッセージを書き込んだりしている。

若いカップルにカメラが向けられる。
アルバイトをしながら写真家を目指す彼の年齢は30代。
そろそろ 今後のことを考えなければいけない時期。

コンクールに出す彼女の写真を、想いをこめて封筒に入れ投函する。


その顔の前でカメラは長い時間、撮っていた。
それは、まるで定点カメラが意思を持ち、人間にエールを送っているかのようなのだ。
じっと動かないカメラから、時折、音がする。
雨だれや蝉の鳴き声ではなく、舗装された道が静かに立てる音、といえばいいのか。


孤児院あてに、たくさんのクリスマスカードを書いている中年の男性。
自分も孤児院で育ったというこの男性は、いつか生活に余裕ができたらクリスマスカードを子どもたちに送ろうと思っていた。

数年前からそれがやっとできるようになったそうだ。 

「自分の心の満足のために」 と話す顔は、決して自己満足などではないと、わたしには映った。


定点カメラは、様々な人の顔、その人の背景、人生までも映し出しているかのようだった。

カメラは、そこに居るだけで、たくさんの人生を、それぞれの異なる今を、鮮やかに描き出していた。

まだ暗い明けきらない空には、生活ゴミの日を察して、早々とカラスの司令官が任務に勤しんでいるのが見える。

いつもなら、この位置でカラスを見ることなどない、しない。
鳴き声一つで、司令官カラスは、兵隊カラスに、それぞれの人間のゴミ環境を情報伝達している。

「あそこの一角のゴミには、肉が残っている」

「あの家のゴミ袋は、ちょっと突っつくだけで破れるぞ!」
と、そんな指令を発しているように、わたしには聞こえた。

カラスの知恵を感じたシーンに、思わず心も目も釘付けになってしまう。


ふと、現実の自分に目をやる。
高い位置にあるわが家からは、町家の住宅街のあちらこちらの住まいから、ポツリポツリと灯りが点いていくのが見える。

カーテンを通して垣間みる人の灯りに、みんな生きているのだなと、涙が出そうになってしまう。

清少納言なら言うだろう。
ようよう白くなりゆく、刻々と変わる空を、じっくりとこのように観察できた。

テレビにくぎ付けになっている自分は嫌いだけど、補って余りあるひと時だった。






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大型連休も、今日まででしょうか。
みなさま、お忙しかったことでしょう。
わが家は暦どおりの連休でしたが、4日、滋賀県信楽町に行ってきました。
そこで、ちょっとしたアクシデントがあり、腰をギックリとやってしまいました。


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