寒い日も、温かな台所からおいしい匂いがするしあわせ

  06, 2017 07:00
クリスマス少し前に、読み聞かせ会をすることになりました。
今年のおしまいの読み聞かせで、読む本は、私は、【 ミリー・モリー・マンデーのおはなし 】にしました。

年のおしまいの読み聞かせは、毎年、T学園と決まっています。
この学園には、二歳から高校生まで、様々な事情により親と暮らせない子どもたちが生活をしています。


これは、長く長く読みつがれている、イギリスの古い童話です。
ミリー・モリー・マンデーという六歳くらいの女の子は、イギリスのある村で、おじいちゃんおばあちゃん、おじさんおばさん、おとうさんおかあさんと、大家族の中で暮らしています。

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のどかな田舎、田園地帯で、様々な、心やさしきおだやかな人々に囲まれて、成長していく物語です。
スーザン、ビリーという素晴らしい友だちにも恵まれている、ミリー・モリー・マンデーの日常には、怖いこと悲しいことも、少しは起こります。

けれど、それら子どもの心に不安や恐怖を与えて、傷として残ってしまう出来事は、すべて、その日のうちに、大家族の誰か、あるいは、村人の隣人の誰かによって、ベッドに行く前に解決します。

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そうして、ミリー・モリー・マンデーは心安らかに、1日を終えるのです。
一人で眠るベッドも、決して寂しくありません。
いつだって誰かに守られ、愛されていることを、感じているからです。
このお話しには、おどろおどろしい描写、災害、天変地異など、一切、一つの言葉だってでてきません。



私がこの童話を選んだのは、そこなのです。
T学園の子どもたちは、うんと小さな赤ん坊の頃に、虐待されてきた子もいます。

お腹が空いた、オムツが汚れた、気持ちわるい、なんとかして、寒いよ、あったまりたいよ、抱っこしてほしいよ。
と、まだ言葉を持たない赤ん坊は、いろいろな思いを泣くことで訴えます。


そうしたときに、いつだって誰かが優しく手を差し伸べ、世話してくれる、そうした積み重ねが、赤ん坊の情緒の発育を促すのでしょう。
ところが、泣いても放っておかれたり、打たれたりしたら、その赤ん坊は…どうなって行くのでしょう。

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ミリー・モリー・マンデーのお話しを今年のおしまいの本にしたいと、会議にかけたとき。

どうして?
親に見放された子どもたちには残酷ではないの?
それに、この本は、『 それからや、そして 』 ばかりで、文章としておかしくないですか?

という意見もでました。

そうでしょうか・・・・・・。



子どもたちの心に、ポカポカと、温かな思いをくれる内容に、文章の体裁など必要でしょうか。

子どもたちは、文中に、【 それからやそして 】、があるお話は、大体が、大好きです。

「 それからね!」と、読みながら声を大きくすると、聞いている子どもたちの目が、パアッと大きくなります。

「 さぁ、そして!次はね! 」 と読むと、目が輝き、身をぐっと乗り出してきます。


それからやそしては、子どもたちの、想像の翼を広げてくれる言葉ではないでしょうか。
ひどい親を恨んでも、どうにもなりません。

けれど、ポカポカと心が温もると、そこからは憎しみは生まれないのではないでしょうか。
人は、その温もりの積み重ねをし、心という部屋を作り続けるのだと、思うのです。

結局、うれしいことに、私のお勧め本が、今年のおしまい本の五冊のうちの、一冊に選んでもらえました。

ヤッタァ!!という心境です。^_^

小さなころ、遊び疲れて帰ってくると、台所から、お醤油と味醂の甘い匂いが漂っていました。
へっついさんから、湯気がほわんと立ち上っているのです。

湯気の向こうから、おいしい匂いがする、それだけで寒い日はしあわせになる気がしました。
このお話は、そんな物語なのです。


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