category: ・幼い日への旅  1/16

母の形見の鋏と、わたしのしたこと

母の葬儀のあと、形見分けの話になった。わたしが何よりもほしかったのは、母の鋏だった。洋裁が好きだった母が大切にしていた鋏を手元に置いておきたい。この鋏には、姉妹も知らないわたしと母だけの秘密の出来事があった。いつも押してくださって、ありがとうございます!子どものころには、男の子とばかり遊んでいたわたしは、ままごと遊びを知らなかった。そのころの女の子たちは、ままごと遊びで使うお人形を、それぞれが、自...

  •  -
  •  -

想い出のお菓子、紅玉リンゴのアップルパイを作ってみたい

No image

キッチンの窓を開けると、稲穂から、咽たようなお米の匂いが漂ってきて、それは、秋の匂いを運んでくれる。朝夕に、ほんのちょっぴり、秋の気配を感じるようになってきた。今朝は、寒くて目が覚めたほど。湯沸し器から出てくる水道水の温かさが、心地よく感じた。北海道被災地や、台風21号で大きな被害が出た近畿地方では、まだまだ、十分な電力が供給されていない。さぞかし、ご不自由なことだろう。いつも押してくださって、あり...

  •  -
  •  -

今はただ恐ろしいだけの台風も、【 子どものころはワクワクしたものだった 】

No image

昨日の台風21号は、わが大阪にも惨たらしい爪痕を刻んで去った。わたしが住む山間の町にも、恐ろしいくらいの暴風が吹き荒れた。みなさまのところは、大丈夫でしたでしょうか。台風は、ものすごい音を立てて、家を叩きつける。巨大台風がもたらした暴風は、まだ若いヒバと、園芸種のトネリコを幹の中ほどで折っていた。ともあれ、これくらいの被害で済んでよかったと、ホッと胸を撫でおろした。いつも押してくださって、ありがとう...

  •  -
  •  -

日々の暮らしのなかから愉しみを見いだし、希望を失わずに生きていきたい

大家族に嫁いだ母の唯一、大っぴらに外出できるのが、盆踊りと秋のだんじり祭りだった。外出嫌いで家にいて縫い物などをすることを好んだ母も、この二つの行事は、自分から進んで出かけていた。夏には、縁側に近い座敷に蚊帳を吊って、母と子どもたちが一緒に寝る。蚊帳の内には、布団を敷いて、その枕元には、早い時刻からみなの、浴衣が置かれていた。夕飯を済ませると、お風呂にはいり、おでこや首筋に、天花粉をはたいてもらっ...

  •  -
  •  -

父と飲んだ初めてのお酒は、ちょっぴり涙の味がした

No image

東京で学生生活を送っていたわたしは、21歳になったばかりだった。父が所用を兼ねて久しぶりに上京する報せをうけ、東京駅まで父を出迎えた。愛用の山高帽を被り、ダークスーツを着た父が改札口から出て来た。ビシッと決めた出で立ちにもかかわらず、大都会で久しぶりに逢う父は、なんとなく小さく見えた。いつも押してくださって、ありがとうございます!東京駅近くの、父の知り合いの方が経営しているお寿司屋さんで、食事をする...

  •  -
  •  -